|

1.本園の教育
1. 教育の原点に子どもを
『良く』育ってほしいと、親も望み、教師も願っている。けれどもこの大人の望みや願いは、子ども自身のための教育ではなく、大人の要求を子どもにおしつける教育をしてしまうことに陥りやすい。本園の教育は、親のためでも幼稚園のためでも教師のためでもなく、まさに子どもの育ちのためにありたい。園生活のすべての内容、方法について、常に「子どもを原点において考える」ことを大事にしたい。
2. 幼稚園での「生活習慣」を子どもの立場から考え直す
これまで生活指導とか、しつけが生活する力の育ちのために大事だとされてきた。しかし、それは大人側からの要求がほとんどであって、ほんとうの意味での子ども自身の育ちを考えているとはいえなかったのではないか。
日本の文化を伝承し共有したい、良い生活習慣を身につけてほしい、という大人の願望はある。しかし、単に、大人の要求をおしつけないで、しかも子どもたちに人間としてまた社会の一員として生活するために必要なこと、大事なことに気がついてもらいたい。
そのためには、自分から「生活習慣」を身につけるように行動できることが必要である。自分から行動できるようになるには、生活の場で、生活することを通して、生活の仕方を知り、身につけていくことが大切である。子どもが必要感を感じ、教師と共感するなかで「生きるために必要な基礎的生活力」を、経験を通して獲得していけるように考えたい。
3. 園生活は子ども自身の生活の場
守られ慣れ親しんできた家庭という生活の場から、初めての社会生活である幼稚園という生活の場に入ってくることは、子どもにとって大変不安なことであり、緊張感を感ずることである。園生活を子ども自身の「生活の場」にするためには、不安・緊張を取り、安心できることが出発点である。物的・人的 な環境がともに大事だが、特に人的環境として「教師が子どもを暖かく受容すること」を生活の土台にするように努力したい。受容することとは、言葉や行動の誤りまで同調するということでなく、「人として存在する、子どもをありのままに受け入れる」ことである。不安感がうすれることで、子どもは自分から動き始める。この「自発的な行動」をきっかけとして、子ども同士のふれあい、ぶつかりあい、むすびつきが育ってくる。
子どもにとっての生活の場は、「自分から動けること」「動くことが楽しいこと」「動くことで満足できること」「仲間に認められること」このような経験のできるところである。このような生活の場の中で、積極的に仲間と共に生活する心と行動力が育つような活動が体験されるようにしたい。
2.内 容
1. 幼稚園教育要領
(1)幼稚園教育の基本
幼稚園教育は、幼児期の特性を踏まえ、環境を通して行うものである。
1 幼児の主体的な活動を促し、幼児期にふさわしい生活を中心に展開されるようにすること。
2 遊びを通しての指導を中心として、ねらいが総合的に達成されるようにすること。
3 幼児一人一人の特性に応じ、発達の課題に即した指導を行うようにすること。
(2)幼稚園教育の目標
1 人とのかかわりをもつ力を育成すること。
2 自然との触れ合いや身近な環境とのかかわりを深めること。
3 基本的な生活習慣や態度を、生活から子どもの必要感を通し育成すること(生きるために必要な基礎的生活力を育成すること)。
□ 文字や数量については、他の内容の指導と同様直接これを取り上げて指導するのではなく、幼児の活 動を豊かに展開することを通して、生活体験として自然な形でそれらへの興味・関心や感覚が培われる ようにする。
(3)領域〔保育の反省の視点⇒予測・計画〕(ねらい及び内容については要領を)
1 「健康」健康に関する領域
健康・安全で幸福な生活のために必要な日常の習慣を養い、身体諸機能の調和のとれた発達を図る。
2 「人間関係」人とのかかわりに関する領域
集団生活を経験させ、喜んで集団に参加する態度と、協同、自主および自律の精神の芽生えを養う。外国人と触れ合うことで、国際理解の一助とする。
3 「環境」自然との触れ合いや身近な環境とのかかわりに関する領域
身辺の社会生活および事象に対する正しい理解と態度の芽生えを養う。
4 「言葉」言語に関する領域
言語の使い方を正しく導き、童話・絵本等に対する興味を養う。
5 「表現」音楽、造形、劇などの表現に関する領域
音楽・遊戯・絵画その他の方法により、創作的表現に対する興味を養う。
2. 三層五領域構造の確立
園生活を「生活」「遊び」「題材による活動」の三層により構成し、「心身の健康」「人との関り」「身近な環境との関わり」「生活のことばの獲得」「豊かな感性の育成と表現」の五領域を子どもの発達の諸側面の育ちを見る観点とする。
子どもが主体的に経験し活動できるように、物的・人的環境を構成するとともに、この三層の活動分野を通して考えたい。
3. 予測される活動の手がかり(環境構成への配慮)
1 日常の生活活動
2 運動を楽しむ活動
3 身近な自然とかかわる活動
4 言葉や文字、数や量を意識する活動
5 身近な出来ごと、行事にかかわる活動
6 ごっこあそびを楽しむ活動
7 身体表現・劇的な活動
8 絵本などに触れる活動
9 音楽を楽しむ活動
10 造形を楽しむ活動
|
|
|
 |